寅治郎トライのラジオブログ

   ~ All My Writing Is A Gas♪ Gas♪ Gas♪ ~

ウクライナ危機2022に思う vol.3

どうも寅治郎トライです。

まさに複雑怪奇な欧州情勢。
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ウクライナ危機】
2022年02月24日、ウクライナがロシア軍によるに軍事侵攻を受けました。ロシア軍はキエフ陥落を目指しつつも、ウクライナの他の都市へも侵攻している模様。ウクライナは当初の専門家の見立てよりも持ちこたえているものの、予断を許さぬ状況が続いているようです。侵攻は平和の祭典・冬期北京五輪の最中、コロナもまだまだ流行っている状況で実施されました。ウクライナ国民は破壊行為受けつつ、避難しつつ、コロナ対策もしなくてはいけない状態だと察します。終戦協議が断続的に行われているもものの、合意には至っておらず、今後の見通しは立っていません。今こんな感じです。
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【夢見る国家】
なぜウクライナ侵攻が起こったのか一概には言えませんが、まず高い視野で見ると『国家は最盛期の夢を見る』という考え方があるそうです。国家は、歴史的に過去一で領土を誇っていた時代の領土を目標にしたり心の風景にしてしまいガチ、ということらしいです。例えば、今後ある国が高度な経済力や軍事力を手にしたとして、もしそのある国がトルコならオスマン帝国時代の領土まで拡張したいと思うし、エジプトなら古代エジプト、フランスならナポレオン時代の領土を渇望するし、ドイツならヒトラー時代でしょうか。中国なら清の時代、モンゴルならフビライ・ハン時代、日本なら戦前辺でしょうか。
 そしてそれがロシアならロシア帝国か、ソ連時代あたりの領土を欲するということ。明確にプーチン氏が「ロシア帝国を目指すとかソ連時代を目指す」とは言ってはいませんが、『国家は概ね、最盛期の夢を見る』という本能があるというのは地政学的に頭に入れて置かなければならない。2014年のロシアによるクリミア併合がありましたがあの当時「あれは併合じゃなくて侵略だよ」という論を読んでことがあります。欧米はクリミア併合の時に気付くべきだったのかも。



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【夢見ない国民】
次にもう少し視点を低くして人の視野で見ると、やはり死人が出ているということ。もちろんウクライナだけでなく、ロシア側にも。この度の侵攻のロシア側の主張する大義は?な所がある。歴史的に見て「侵攻するぞーッ!」と言って侵略戦争を仕掛けた事例は無いらしい。ロシア側は大義があると言ってもウクライナ側の民間人が死ぬのは意味がわからん。死んではいなくても家族離れ々々になったり、窮屈な避難生活を強いられたりしている、しかもこのコロナ禍で。大義を感じない武力行使は結局最終的には自軍への不満に繋がる。誇りを失う。終いにゃ核兵器での恫喝。軍人や政治家じゃない一般国民は弱いから恫喝には渋々従うけど、恫喝で何かを強制された事への恨み辛みを決して忘れない。国民は国家と同じ夢を見るとは限らないのである。
【了】



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ウクライナ危機2022に思う vol.2

どうも寅治郎トライです。

ハイ今、緊急で動画撮ってないんですけど〜。
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ウクライナ危機】
2022年02月24日、ウクライナがロシア軍によるに軍事侵攻を受けました。ロシア軍はキエフ陥落を目指しつつも、ウクライナな東部の独立を承認したり、ベラルーシ側からウクライナに侵入したり、原発へ攻撃を加えたりと、あの手この手でもって、作戦を遂行しているようです。終戦協議が断続的に行われているもものの、目覚ましい合意には至っておらず、先行きも不透明。西側、ロシア側から様々なプロパガンダが放たれ、何が正解がわからない。まさに暗中模索、今こんな感じです。
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プーチンの論理】
この度のウクライナ侵攻を指揮したのは言わずもがなロシアのウラジミール・プーチン大統領。一応冷戦は崩壊したのに何故プーチンは欧米と反目するのか。私が思うに、単純にプーチン氏は1952年生まれだからではないかと思います。1975年にKGBに就職。1985年に東ドイツに派遣される。つまり冷戦期に生まれ、冷戦期に諜報機関で仕事をしていた
人なので、冷戦が終わっても西側と仲良くなるという発想がなかなか持てない世代なのではないかということ。東西の冷戦は現代から考えるよりも相当、対立に緊張感があったという言い方もあります。その中でプーチン氏は学校で学び、成人し、社会人をやってきた事実は重いのかも。



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【真の失政とは?】
西側の人間をやっている身からすれば、「冷戦が終わってロシアも資本主義を明確にやるようになったんだから西側と協力できることもあるでしょうに」とは思うのですが、冷戦以降もロシアと西側は度々意見が対立してきました。何もイギリスとアメリカみたいな関係になれとは言わない、それよりも低い次元でいいから適度に西側と仲良くなれなかったのかなぁ、と思ったりします。
 ここで歴史のイフを。もしプーチン氏より下の世代がロシアのリーダーだったらウクライナ侵攻があっただろうか?それはわかりませんが、冷戦以降の空気を人間性として昇華できている人物がリーダーだったのならば軍事侵攻とは違う対応もあったのかもしれない。ロシアは今後、国際社会からの制裁で不利益を受けることが濃厚。そういう意味では侵攻は失政だった。いや、下の世代を育てず『暴力による現状変更にアレルギーを起こす人々を暴力で抑えられる時代は終わってしまったことに対応できない旧思考の冷戦脳の自分を長年権力の座に置いたこと』こそ、プーチン氏の失政だったのではないだろうか?
 やはり、思考が柔軟であること・下の世代を育てることは壮年以上の人間には、政治以外のジャンルでも重要ということなのかもしれない。かつては良しとれていた行為や態度が次世代的には強硬で意固地な態度に変容してしまうことがあり、短期的個人的には成果を上げるけども、全体・通史的に見るとハレーションを起こすことがあるのでしょう。
【了】



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ウクライナ危機2022に思う vol.1

どうも寅治郎トライです。

ハイ今、緊急でブログ書いてるんですけど〜。
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ウクライナ危機】
2022年02月24日にロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まりました。ロシア軍はキエフ陥落を目指しつつ、陥落後にウクライナを親露国家を作り、非軍事化、及び非核化を目指しているとされています。そのため侵略開始後早期にウクライナチェルノブイリ発電所を制圧し、ザポリージャ原発にも攻撃をしていると情報がありました。終戦協議が断続的に行われているもものの、芳しい成果は上がっておらず、先行きも不透明。今こんな感じです。
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【ロシアの論理】
何故ロシアがウクライナに攻め入るのかというと、ロシアは西側諸国と対峙するのにの緩衝地域を欲しがるという安全保障観を持つためと思われます。緩衝地域にはなるたけ親露派で子分的であって欲しいとも思っています。何故緩衝地域が欲しいのか?それはロシアは国土が広いため、軍を展開させるのが大変だからだと思われます。簡単な例を言えば、西側がロシアの国境を越えて攻めて来た時、そこにロシア軍を投入するかと思うのですが、国土が広いと時間や費用がかかるためです。そこで普段から親露派の緩衝地域があれば、西側の攻めがロシア国境に来る前に、緩衝地域が戦ってくれて、ロシア側は自分らの被害を抑えつつ時間を稼いで軍を展開できたり戦略を練ったりできるというわけです。
 後、付け加えるならば過去にはナポレオン(仏)やヒトラー(独)などのヨーロッパ勢がロシア(ソ連)に侵攻してきた事実があるので、ロシア側には『欧米はまた自分達を攻撃してくるのではないか』という内在的は緊張が深層心理にあるんだと思います。そんな昔の話?と思うかもわかりませんが、防衛や外交の世界では歴史と地政学と戦争は強固に現代へと地続きなのです。日本だって昭和の戦争の被害や影響が未だにあって問題視されてるわけですからね。



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【侵攻理由】
こんながだいたいのロシアの安全保障観だと思われますが近年、東欧勢がNATOという西側の軍事同盟に加入することが多くあり、ウクライナもその意思を持つようになりました。ウクライナNATOに入ってからでは、上のロシアの安全保障観に支障をきたすため、ウクライナNATOに入る前に、ウクライナをロシアの自陣に組み入れようと、今回の軍事侵攻が発せられたと思われます。
 またウクライナは先の記述の通り原発技術があります、更に天然資源があり、豊かな穀倉地帯があり、武器製造、空母製造などもできるので何かとオイシイ地域でもあります。なので何がなんでも欧米に取られたくないのではないでしょうか?
【了】



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テロリスト集団 その手法の研究

どうも寅治郎トライです。

エロリストかエロテロリストか。
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【テロリスト】
暴力はよくないと思いつつも時に世の中では、政治的要求を表現したテロ事件が起きてしまいます。そこで今日は、テロリスト『集団』の内在的論理を、どこからか聞きかじった知識でありますが、整理してみようかなと思います。以下、職業テロリスト・テロリスト『集団』の分析になります。貧くて不遇で孤独な若者がやる単独犯的なテロ行為は、また別のお話ってことでヨロ。

【テロリスト集団の手法】
私はテロリスト『集団』はメディアを上手く使って組織運営をしているんだと思います。具体的にはまず、何かしらな小規模な『殺戮』を行います。メディアは『殺戮』ならば大規模だろうと小規模だろうと、報道する性質があるので今そこにある『殺戮』があればメディアは報道するでしょう。そして『殺戮』の報道のトーンは、犠牲者もいらっしゃるので「小規模だから大勢に影響はない」とか「あんなもんは大したことはない」という感じにならないハズ。どちらかといえば「なんて痛ましい!」「信じられない犯罪!」のようになる。その点をテロリスト集団は利用しているのではないかと思うのです。

テロリスト集団は、メディアが恐怖調で報道することを計算して小さな『殺戮』を決行し、自分達がいかに残虐であるかの印象を与えるのに成功している。そしてそんな自分達の残虐性のイメージを使って、別の所での交渉力にしているのではないだろうか。国連安全保障理事国のP5が核兵器の恐怖を最終的な拠り所にしているような感じで。
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【メディアと実能力】
冷静に考えて見れば、テロリスト『集団』側に欲しいモノがあるならご自慢の武力を大々的に使って手に入れればいい。そんなに嫌いな国があるならご自慢の武器と兵力で国家転覆でも狙えばいい。
しかしそうはしない、いやできない。テロリスト『集団』は国家や行政の全面的な実力行使に対抗できる規模と能力の武力を持っていないから。先進国の国家規模の財政があれば核兵器の運用も可能なんでしょうが、やはりテロリスト『集団』は国家体ではないのでそこまでカネはない。だから時に、今ある手持ちの武器で小さな殺戮をする。そしてそれらをメディアに報道させる。メディアは0を1に見せたり、1を10見せたりできる装置なのでその辺を利用して残虐性を強く植え付ける印象操作をしてもらうことになる。小さくとも『殺戮』なのでメディアは神妙なトーンで報道せざるを得ず、言ってしまえば広告費0円で取り上げてもらっている。このようにメディアを使って、自分らの非力さを隠し、逆に実体以上に自分らを強く見せる心理戦こそが、テロリスト『集団』の手法なんじゃないかと思うのです。

実際の自分達は不利でも、メディアを使うことで意図的に相手側に不安心理を作ることができて、それを梃子に小さな勝ちを拾っていく。もちろんそれ以外のこともやっていますが、こんなんがテロリスト『集団』の内在的論理!かもね。

【了】



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松田賢弥「影の権力者 内閣官房長官 菅義偉」読書感想文

どうも寅治郎トライです。

読書感想文 機密費を使って飲み食いしたい!
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【影の権力者 内閣官房長官 菅義偉
こちらはジャーナリストの松田賢弥さんによる2015年の著作です。安倍政権で官房長官をしていた菅義偉氏の半生に迫ったノンフィクション作品です。政治家・菅義偉氏の生い立ちから政界進出、いくたの紆余曲折を経ての官房長官職での辣腕ぶりなどが記されております。松田賢弥さんは反小沢一郎的ジャーナリストでも有名な方で、本中盤では豊富な反小沢一郎知見を使って、小沢一郎氏と菅義偉氏を比較することで菅氏の政治スタンスに迫る箇所もあったりします。総じて本書は全編、親菅義偉感の強い読み心地になっているというのが印象です。

【大勢には張らない】
本を読んで思ったのは、菅義偉氏は独特な勝負勘と勝負眼を持っている人なんだなぁということ。1998年の自民党総裁選では大勢ではない、しかも本人自身躊躇していたのにも関わらず梶山静六氏を説得してまで出馬させて応援したり、2000年の加藤の乱では、趨勢が決していても加藤氏に「内閣不信任案投票の本会議に出席した方がいい」と進言したり、2012年の自民党総裁選では当時第一次政権の負のイメージが強かった安倍氏を応援し決選投票まで持ち込んで見事、逆転勝利に導いたりと結構キワキワの勝負をこれまでしてきたようです。勝ち馬やポストや多数ではなく『人』を見ての判断なのでしょうか。もちろん負けもありますが、絶妙なラインを攻める胆力がある人なんだなぁと思いました。
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【名官房長官
日本の戦後の歴代政権で名官房長官と言われる方々がいらっしゃいます。中曽根内閣の後藤田正晴氏や、森内閣野中広務氏などです。恐らく安倍政権を7年間も陰に陽に支えたワケですから、菅氏も名官房長官と言われるだろうと私は思います。名官房長官は大体が『自分は総理の補佐役である』というマインドの元、仕えた総理が引くとなると自分も一旦引くようですが、いろんな背景もあり菅氏はなんと総理大臣になられました。ちゃんとした定義的に政権のNO2とは幹事長を指すのか、官房長官を指すのか、副総理を指すのかはわかりませんが『NO2がトップになると碌な事がない説』を言う人もいます。そんな俗説を頭に入れつつ、名官房長官は名総理になれるのか、名官房長官上がりの総理はどんな名官房長官が指命するのか、菅政権にはそんな見方もあるのかなぁなんて思っています。

【了】


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菅義偉「政治家の覚悟~官僚を動かせ~」読書感想文

どうも寅治郎トライです。

読書感想文機密費で飲み食いしたいです。
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【政治家の覚悟~官僚を動かせ~】
こちらは政治家の菅義偉さんによる2012年の著作です。菅義偉さんと言えば今や総理大臣になってしまったお方です。本書はそんな菅さんの2012年辺りまでのキャリア、総務副大臣総務大臣時代のあれやこれやなどが書かれており、様々なエピソードを例に上げて、政治家と官僚の調度いい距離感について多く言及されております。これまで菅さんがやってきた官僚との緊張感のあるピリついたやり取りの描写などは必読かと思います。内容的には、近年の『鬼の官房長官』『令和おじさん』などと言われる前の、第2次安倍政権以前の菅さんの問題意識を扱った本ということになります。

【政治家・官僚・国民】
世の中を見渡すと、国民が官僚を悪く思っていたり、官僚は国民をアホだと思っていたり、政治家は国民の方向を見ずカネばかり見ていたり、などなど政治家と官僚と国民がそれぞれ反目し合っているのではないか?と思う瞬間があったりします。当たり前なのですが、それぞれが同じ方向を向いてこその行政であり国家運営、国民国家でありましょう。この手の視点で読むと、著作からは菅さんの『ただの官僚批判に堕することなく、官僚の智恵や能力を引き出し国民生活に資することを旨とする政治スタイル』が見えてくると思います。そして師事していた梶山静六氏からの教えや、民○党の行きすぎた官僚叩き、自身の政治キャリアの中で、菅さんは『官僚を動かすには人事を握るべし』という答えに辿り着いたようで、それは安倍政権の官房長官時代に活かされているようです。
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【注目点】
巷では『政権のNO.2が宰相になると意外に低調』だとか『官房長官は絶大な権力とカネが使えるから一度経験すると自分の能力を過信する』などの俚諺を聞いたりします。菅さんは安倍政権ではNO.2的な立場だったと思いますし(役職の実序列はわからんが、麻生氏や二階氏よりは実質NO.2感はあった)、長い間官房長官だったので、個人的に上の俚諺はどんなもんかと菅政権を見ております。

また、携帯・スマホの低料金化に度々言及しておられるので実現するのか要注目。携帯・スマホの現在の普及率や未来へ向けての潜在力を考えると、低料金化が実現すれば、広く国民の負担軽減に寄与したことになり、未来をも見据えた政策とも言えるのではないでしょうか。携帯・スマホの低料金化はある意味、憲法改正よりレガシーになると私は思っています、多分ネwww

官僚を動かせ 政治家の覚悟 (文藝春秋企画出版)

官僚を動かせ 政治家の覚悟 (文藝春秋企画出版)

  • 作者:菅 義偉
  • 発売日: 2012/03/13
  • メディア: 単行本

【了】


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渡辺乾介「小沢一郎 嫌われる伝説」読書感想文

どうも寅治郎トライです。

読書感想文党を立ち上げます!
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小沢一郎 嫌われる伝説】
こちらはジャーナリスト渡辺乾介さんの著作です。渡辺さんは親小沢のジャーナリスとして有名な方です。2009年辺りでしょうか、小沢氏叩きの記事や本がやたら盛り上がりましたが、こちらは2009年に出た親小沢の内容の本になっています。渡辺さんと小沢氏が近いことから、小沢氏のちょっとしたプライベートな記述もあったりで、貴重な小沢研究になる一冊かと思います。

【権力の源泉】
1993年の衆議院解散・総選挙で55年体制が崩壊して、日本政界の大事件史に数えられる細川8派連合政権ができました。しかし細川氏が選挙中に「8派連合作るぞ!」といって選挙活動をしたわけではなく、開票結果の時点では、どことごこが連立を組むかなど情勢は流動的で、自民党側にも日本新党と連立しようかなどの案もあったともいいます。しかし当時、政局勘が冴え渡っていた小沢一郎氏がいち早く動き、日本新党口説き、細川8派連合政権の流れを作ったそうです。この時の小沢氏の着目すべきは手法は、連立内で一番数が多いわけではない日本新党から総理を出すことを、瞬間的に決断したということ。社会党でもなく、新生党でもなく、日本新党。「新生党総理なら社会党が反発したかもしれないし、社会党総理なら新生党が反発したかもで、そもそも連立にならない。ならば日本新党総理で!」という政局を微細に読み、繊細な判断でまとめ上げたことは、それ以降も政界で語り継がれています。そしてこの一件が、政界でも世間でも、小沢神話のような感じで捉えられ、小沢氏が野党に下ってからも一定の存在感として恐れられるキッカケになったように思います。そしてそれが2009年の政権交代へつながったということなんでしょう。

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【神話という政治手法】
田中角栄神話の強い時代に、角栄の秘蔵っ子という神話の登場人物のような立場で政治家としての研鑽を積み、やがて自らが時の巨大勢力であった自民党を大胆にも繊細な裁きで下野させることで、新しい神話の登場人物かのように称賛され、それで政界での影響力を培ってきたのが小沢氏の手法なんだろう、と私は推測しています。カネで政治的影響力を作っていった人、地道な努力で政治的影響力を作った人、大衆人気で政治的影響力を作った人、政界には様々な方がいると思いますが、神話型の人は中々いないんじゃないかなって思っています。もちろん神話だけってことじゃなくて、基礎にはご本人の選挙、政策、交渉力あっての話ってことをお忘れなく。

小沢一郎 嫌われる伝説

小沢一郎 嫌われる伝説

【了】


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小沢一郎「日本改造計画」読書感想文

どうも寅治郎トライです。

読書感想文を剛腕で書きます。
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日本改造計画
こちらの本は、政治家・小沢一郎さんによる著作です。1993年に発売され、ベストセラーにもなった本です。規制緩和、軍隊の正式な保持、などの政策を掲げ、『日本を普通の国する』という触れ込みで書かれました。といっても、最近の研究では、小沢さん本人が隅々まで書いたのではなく『当時の小沢さんの主張に共鳴した中堅・若手の官僚、評論家、学者の方々が書いた内容を小沢さんが決裁して世に出した』ということがわかっているらしいです。まぁ当時の小沢さんは忙しいでしょうからネ。

【権力の源泉】
小沢さんの権力を分析してまみす。新人~94年くらいまでは、自民党最大派閥の田中派に属していたことが権力につながった風に思います。また小沢さんを指して『田中角栄氏の寵愛を最も受けた人物』という言い方がある通り、時の政界の実力者・田中角栄に見入られたことが大きなファクターに見えます。田中角栄氏は長年自民党の最大派閥の長として君臨し、隠に陽に日本の政治史に莫大な影響力とインパクトを行使してきた方ですから、そのような人に目をかけて貰っていたとなると、それだけで政界では一定の権力になったのではないかと推察できます。もちろん政界は魑魅魍魎が跳梁跋扈する世界ですから、小沢さんご本人の実力もあっての権力ですが。1987年には小沢さんは、竹下派の中心メンバーにはなりましたが、それでもまだまだ時代的に田中角栄神話には一定の力があったため、田中角栄を師事していたことが小沢さんの権力にはなり得ていたのかな、と思われます。そして89年海部政権時代、48歳の若さで自民党の幹事長に就任します。

90年 湾岸戦争 勃発

91年 湾岸戦争 終結

93年 日本改造計画を出版

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湾岸戦争ワシントンポスト事件】
日本は湾岸戦争で130億ドルを提供したのに湾岸戦争終結後、クウェートが出したワシントンポスト紙での感謝広告に『JAPAN』の名前が載ってなかったということが話題になりました。結局、増税までして資金を捻出したのに、国際社会では認められなかったということ。カネだけ出しても汗をかかなくては敬意を得られかったということ。このことは取り分け外務省に強いトラウマになったといわれております。これがキッカケで、外務省中枢では少しずつ自衛隊の海外派遣(軽い武力行使も含む?)への道を模索する流れができていったそうです。そんな事情があったため、湾岸戦争後の外務省内で『普通の国家を唱えていた小沢一郎のシンパが急増した』と元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏が証言しています。角栄の秘蔵っ子ということで得ていた権力に、湾岸戦争後に外務省が小沢さんについたことで、小沢さんの政治家としての基礎権力がより磐石になったのではないかと推測されます。そのようにして、元々強かった権力に更なる自信を深めた小沢さんは1993年の政変で自民党を飛び出し、細川政権樹立を成し遂げたのではないでしょうか。

日本改造計画

日本改造計画

  • 作者:小沢 一郎
  • 発売日: 1993/05/21
  • メディア: ハードカバー

【了】


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山田かな子「せんせい~わたくし山崎拓自民党幹事長の愛人でございました~」読書感想文

どうも寅治郎トライです。

得意技は、産経新聞でひっ叩いてからの大外刈です。
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【せんせい~わたくし山崎拓自民党幹事長の愛人でございました~】
この本は自民党で副総裁や幹事長を勤めた政治家・山崎拓氏の愛人をしていたとされる女性・山田かな子さんの著作です。山崎拓氏との俗に言う愛人関係だった頃のエピソードを語る内容になっております。愛人の暴露本なので、全編、糾弾調子の文章が炸裂しております。
【政治家の素】
一応本に書いてあることを真実だとするならば本書は、山崎拓氏、というある時期自民党の中枢にいた人物の人為が垣間見れることができる貴重な描写に溢れているといえます。もちろん愛人の暴露本なので、政策に対してどうたらこうたらというのはありませんが、自民党の中枢≒日本の中枢にいた方の、オフな時間の人間味を知ることができます。世間的には老獪に物事をこなすように見える山崎氏ですが、やはり大臣や幹事長など大きな役職についた時は、それなりにプレッシャーとの戦いに苦心していたようで、そのような表からはうかがい知れない山崎拓像が印象的に読めました。
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【自己同一性危機の行き先】
更に書いてあることが真実だとするならば、本書は女を愛人として扱ったことに対する抗議の書ともいえるかと思います。『常に一番の優しさでは接してもらえことはなく、長年都合のいい女扱いされた女性の不満は、それまでいくらちゃんとしたお金を貰っていたとしても収まるモノではない、そしてその思いは「暴露」というルールや不文律をスッ飛ばす精神性にまで辿り着く!』このような内容がが文章から伝わってきます。アイデンティティー・クライシスを抱えた人間の独特の切迫感に思えます。人のアイデンティティー・クライシスを存在に扱ってはいけないのですねぇ。



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【エロリンピック会長】
とまあ普通に読めば、上記のような事柄が本の趣旨になろうかと思いますが私はもう一つ、山崎拓氏の性豪っぷり&エロスの求道っぷりに感銘を受けました。政治家という職業は浮き沈みが激しく、周辺の人間の裏表も激しく、歴史への責任、国民への責任など、色んな意味でストレス値が異質なので、自分の中の趣味や志向に爆発的な救いを求めてしまうということなのでしょうか。それが山崎拓氏の場合はエロスだったのかもしれない。本に書いてある山崎氏から発っせられたとされるエロスに対する名言&パワーワードは、普通の面白さを越えているように思えるものばかりです。最後にちょっとだけ発言を紹介したいと思います。以下本からの抜粋。


俺とセックスした女は、誰もが夢中になって絶対はなれない


野性味のある俺に魅力を感じるだろう?」


「俺は議員じゃなかったら絶対AV男優になるんだ


俺の(チ●コ)は、その辺のおもちゃよりも大きいんだ!


「俺はセックスするために生まれてきたんだ。分かるだろぉ?


「小泉はぽっちゃりタイプが好き。
俺はスレンダーな女性がタイプ。
森は女なら誰でも好きなんだよ

【了】


↓ 参考文献 ↓
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24P
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        ↓
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【完】



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山崎拓「YKK秘録」読書感想文

どうも寅治郎トライです。

必殺技は産経新聞でひっ叩いてからの大外刈です。
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YKK秘録】
この本はYKKの一角を担った自民党元幹事長・自民党元副総裁の山崎拓さんの著作です。YKKとは『90年代、山崎拓さんと小泉純一郎氏、加藤紘一氏とが一緒に組んだ自民党内の政治ユニット?』のようなもので、自民党の経成会支配脱却を目指し、世間への『次世代は自分達が政権を取りたいアピール』が主な目的だったとされています。特に加藤紘一氏は 『政界のプリンス』と呼ばれ、頭脳明晰・語学堪能・政策に強く、いずれ総理になるだろうと言われていた人物でした。逆に小泉氏は、人間性や言動がエキセントリックと言われており、総理就任の可能性は低いと思われていました。本書は、要人との会談などをまめに記録していた山崎拓さんの手帳を元に、YKKが頻繁に会を重ね自民党内を活発に動き回っていた時代を振り返ろうとする内容になっています。

加藤の乱レポ】
総裁選で小渕氏に挑んだことで、小渕氏から加藤氏は冷遇されて、冷遇されていることを加藤氏は不満に思っていた。そこに来て小渕氏が倒れるという予想外のことが起きます。予想外のことが起こると通常、自民党では派閥の領収が会合を開き今後の方針を話すモノなのに、この時は派閥の領収でありながら加藤氏と山崎氏は会合に呼ばれることはなく、加藤氏、山崎氏以外の当時の自民党の実力者5人で、緊急的に森喜朗氏を総理に選びました (5人は小渕氏の反加藤の意を汲んで加藤氏らを呼ばなかった?)。総理志向の強かった加藤氏は『派閥の領収である自分等は除け者にされた。総理になれるチャンスを潰された』と更なる不満を貯め、森政権の倒閣を目指します。それが加藤の乱の全容だそうです。乱に至るにはちゃんと伏流があったというわけです。ちなみに加藤の乱のちょい前くらいから加藤氏は、当時の野党の民主党自由党と連絡を取っていたそうです。加藤の乱に限りませんがこの本では、与党の人間が政局絡みで野党の人間と接触しているところがたくさん書かれてあります。与野党結託は政治の手法でもあるのです。

【政界の友情】
昨今の政治を見れば『YKK』の当初の目標であった「自民党経世会支配の打破」は一定の達成を見たように思います。本を読めば、時の一大勢力に挑んだ際の、3人の詳細な言動や微細な雰囲気を感じることができます。特に山崎さんの行動を見ると、倒閣に逸る加藤氏の加藤の乱につきあったり、小泉政権では幹事長として仕えたり、その他の日の当たらない所での助け合い・支え合いも厭わぬかったようで、政界にあっても友情に厚い側面を持っていたことがわかります。なので本書はちょっとした友情談としても読むことができます。

YKK秘録

YKK秘録

  • 作者:山崎 拓
  • 発売日: 2016/07/20
  • メディア: 単行本

【了】


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飯島勲「実録小泉外交」読書感想文

どうも寅治郎トライです。

ブログも色々、読書感想文も色々であります。

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【実録小泉外交】
こちらの本は、小泉元総理の総理時代に首席総理秘書官をやっておられた飯島勲さんの著作です。飯島さんは小泉政権時に、小泉氏の行った外遊先にほとんど同伴したそうで、その時のあれこれがこの『実録小泉外交』には書かれております。ちなみに飯島さんの他の著作に『小泉官邸秘録』がありますが、そちらは小泉政権時代の内政を中心にまとめた内容になっています。つまり『実録小泉外交』と『小泉官邸秘録』はそれぞれ小泉政権時代の外政と内政を扱ったニコイチのような関係にある本なので、興味ある方は両方読むべし!

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【二つの外交】
飯島さんは本で、外交には2つあるといいます。首相がやる外交と外務省がやる外交だそうです。勝手に解釈させていただけば、トップダウン型とボトムアップ型ということになるでしょうか。事務方・外務省が行うボトムアップ型外交も相手が友好国なら機能するのでしょうが、何かしらのハードルや対立がある国との外交問題は、国のトップ同士が話し合って、トップダウン型で決める、のがよいということらしいです。そしてまた推測するに一国のリーダーが外交で派手に動くには、国内基盤がしっかりしてないと、ダメだと思います。日本の場合はズバリ!衆参の選挙でちゃんと勝って議会をある程度抑えておかないと、時の首相が強いリーダーシップを発揮し辛いハズ。小泉氏は衆参の選挙で勝ってたし、国民からの支持も高かったので、いい状態で外交に望めたんではないでしょうか(例外はある)?まさに『外交は内政の延長』。

【エピソード】
一般に小泉外交では『国交の無いのに北朝鮮訪問』『靖国神社参拝で中国暴動』『イラク戦争スピード支持』など有名なので、その辺は省いて本書の特筆すべきエピソードを列挙します。

○中国で花火を見た際、その日の宿泊施設で小泉氏が日本人スタッフと「花火キレイだったから映像撮って置けば良かったな」と発言したら、次の日中国人スタッフが「徹夜で仕上げました」と言って昨日の花火 DVDをくれた。

○日韓サッカーW杯の決勝を見せるために、外交日程とか抜きでドイツの首相を政府専用機に乗せた。

○ロシアは外の大事な記念式典で雨が降ったことはない。なぜなら雨雲があれば事前に、液体窒素ドライアイスをぶつけて雨雲を散らすから。

実はこの中にほん怖エピソードが混在しています。それがわかったら、あなたはきっと外交通www

実録小泉外交

実録小泉外交

  • 作者:飯島 勲
  • 発売日: 2007/05/01
  • メディア: 単行本

【了】



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飯島勲「小泉官邸秘録」読書感想文

どうも寅治郎トライです。

構造改革無くして読書感想文なし!

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【小泉官邸秘録】
こちらの本は、小泉元総理の総理時代に首席総理秘書官をやっておられた飯島勲さんの著作です。小泉氏が総理になる以前から、小泉事務所の秘書として仕事をしておられました。秘書生活は30年以上。主席総理秘書官として辣腕を奮ったとしてマスコミには『官邸を仕切っている』『総理を操っている』などど言われた方です。そんな飯島さんが主席総理秘書官時代を振り返りつつ、小泉氏の政治手法を解説したりしております。

トップダウンボトムアップ
政策決定にはトップダウン型やボトムアップ型なんて型があったりします。ボトムアップ型では政策が人々の意見集約から出来上がるので、主権在民・民主主義的にはイイようにも思えるのですが、意見集約の母体組織の悪い所は温存され安いという傾向があるそうです。そんな時は、時の為政者がトップダウンで政策を決めるなんて手があります。もちろんトップダウンだけでは人々が真に望んでいる政策になるか疑問の時もあります。トップダウン型もボトムアップ型もどっがいいかはとかじゃなく、時代が上手く噛み合えばいいわけです。しいて言うなら変革の時代にはトップダウンがいいのかな?小泉氏は官邸によるトップダウン型の政治家だそうです。

【権力の源泉】
小泉氏は総理時代、けっこう派手に権力を奮った感じがします。その源泉は二つ。一つは国民の支持が強かったことがあげられます。政治家内での支持が強くて総理になると、支持してくれた政治家やその政治家を支持している業界や団体に気を使わなくてはいけない。故に思い切って権力を奮えない、なんてことがあります。しかし国民の支持が強くて総理なると、支持してくれた政治家などにはそんなに気を使う必要はなく、派手に権力を行使できる。何かしらのドラスティックな改革をやりたい場合などは、国民の支持から得た権力が効果を発揮するとうことなんでしょう。権力の源泉のもう一つは頼れる完全黒子型・身内型のスタッフがいること。総理大臣はどんなに優秀で行政のトップだといっても、何でもかんでもはできませんし、細かなことにエネルギーを割いていたら、肝心の交渉や判断に力を発揮できません。総理は総理の仕事に集中できるよう、他の案件や小さな案件は総理の趣味や意向を把握した黒子型身内型のスタッフがやるということ。それをやってきたのが飯島勲さん。政治家内に頼れる子分を置いてもいいんだけど、結局政治家は嫉妬したり裏切ったりするから、黒子型身内型のスタッフが重宝するのかも?しかしただの黒子型身内型ではダメで、飯島氏のように長く小泉事務所に仕えて忠信の強い方に限るってことでしょうねぇ。そんな黒子視点での政治観が本書では楽しめます。

小泉官邸秘録

小泉官邸秘録

  • 作者:飯島 勲
  • 発売日: 2006/12/01
  • メディア: 単行本

【了】



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岡崎久彦「情報・戦略論ノート」読書感想文

どうも寅治郎トライです。

皆さん、情報ですかーーっ!情報があれば何でもできる!

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【情報・戦略論ノート】
この本は外交官、外交評論家で活躍された岡崎久彦さんの著作です。岡崎さんは外務省でも情報畑が長かったそうで、情報と軍事・戦略の関係と重要性を本では主張しています。出版は1984年の本で、米ソ冷戦中の本ということになるので、エピソードはそれまでのソ連絡みのモノが多い感じがします。ですが国家単位とは別のテロや暴力が溢れる昨今にも通ずる知見のある本だと思います。

【昭和の戦争で学ぶべきは?】
昭和の戦争に対して色んな意見がありますね。戦後のヒダリーの人は『戦争嫌悪』、ミギーの人は『日本賛美』など、現在も声高に叫ぶ方が大勢いらっしゃるようです。確かに戦争は最終的には人を不幸にしますし、我々日本人の先祖が持っていた西欧の科学では計り知れなかった知恵と根性は見上げたモノです。しかし、それらはややすれば『現実無視』か『内輪の盛り上がり』に淫してしまう可能性があるように思います。ましてやヒダリーの勢力もミギーの勢力も、論などといって何十年もの間互いに、目の敵にして、攻撃し合うことに熱中し過ぎているようにも見える。しかし!先の戦争から学ぶべきは、どちらか一方に偏り、もう一方と言い争う態度ではなく『人間と軍事力との適切な距離感』ではないかと思うのです。日本の近現代史は、軍事力の弱いアジアが欧米に対抗できない様を見て明治維新を試み、軍事力を過信して失敗したのが昭和の戦争と解釈できます。トドの詰まり、軍事力は無さ過ぎてもダメ出し、有りすぎてもダメ。軍事力アレルギーが過ぎても駄目だし、軍事力使いたい放題でも駄目なのです。そんな『人間と軍事力との適切な距離を保つその根拠になるのが「情報」なのだ』と伝えているのがこの本です。

【人間と情報の適切な距離】
更に本を読み進めて行くと、情報の『人間と情報との適切な距離』問題にも思索が及ぶかと思います。人間は完全完璧な客観思考にはなれず、日々情報を意識している人達でも、その時腕力が強いか、声がデカイ人の情報を採用してしまいガチなんてこともあるのです。本書は政治軍事エピソード中心の内容ですが、そこから俯瞰すれば『情報』そのもののを論じているという読みもできます。翻って高度情報化社会などと呼ばれている時代は過ぎ、5Gが見えている超々々高度情報化社会にも示唆的で、『情報』についての基礎認識にも役立つ本です。

【了】


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「議会制民主主義≒政権交代」の研究

どうも寅治郎トライです。

今日はですね。『議会制民主主義』という言葉をですね、再解釈してみようと思います。

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【議会制民主主義】
というのもですね『議会制民主主義』と調べますと大体『議会制民主主義≒間接民主主義≒国民から選ばれた代表がやる政治』みたいなことが書いてあります。間違っちゃいないんですが、ちょっとそれじゃ説明がさびしいんでちょっと付け足してみようと思います。

【議会制民主主義を因数分解!】
『議会制民主主義』とは『議会で国民の意志を決定しますよ』ということ。そして『議会≒会議≒話し合い』と解釈します。暴力では無く『話し合いで決める』とした時点で議会の最終意志決定は『全会一致』か『多数決』でまとめることになります。しかし議会に参加する国民の代表とは2、3人なワケないので数百人はいます。そして数百人で『全会一致』ということもほぼ無いでしょうから『多数決』で意思決定をするという時点で、議会には勝つ勢力と負ける勢力が出てくるのも必然です。繰り返しますが『議会の意思決定は暴力では無く話し合い、最後は多数決で決める』ので、例え多数決で負けても『負けた』という事実が残るだけで、負けた勢力に暴力は振るわれないし命を奪われません。普通に家に帰れます。議論に負けた次の日からも普通の生活ができます。つまり『議会制民主主義には野党が成立』するのです。もっと正確に言うと『議会制民主主義には与党と、ちゃんとした野党が成立する』のです。負けた勢力が野党で、勝った勢力は与党です。議会制民主主義での『ちゃんとした野党』とは『議論に負けたことで暴力を振るわれることのない体が健康な、ただその時の議会の話し合いで負けただけの国民の代表』です。

軍事政権下では、名目状の野党はいるでしょうが、議会制民主主義に置けるようなような『ちゃんとした野党』はいません。軍事政権下では暴力の強い与党が、野党に私生活で嫌がらせをします。なので、野党に嫌がらせをする軍事政権下での野党は『議会制民主主義下での体が健康な野党』とは意味合いが違います。そもそも暴力の強さで意思決定されていることが多く、議会制民主主義下での与党野党と同列に論じてはなりません。

あれこれ書きましたが『議会制民主主義は野党を保証する』価値観なのです。

【野党を保証するその先に政権交代
そしてそして『議会制民主主義は野党を保証する』とは結局『議会制民主主義は政権交代を保証する』所まで行き着くと思うのです。『政権交代』とは現在の与党がヘマをやってそれを国民が許せないなら、選挙でもって政権担当を現与党から現野党にできるということ。政権交代の可能性が保証されているのなら、野党は交代を目指す以外でも、ただ野党でしっかり過半数に近い勢力を保っているだけで現与党にプレッシャーを掛けられ、与党の態度をより国民目線に正すことだってできるのです。

【まとめ】
小選挙区制になってからもうすぐ30年。小選挙区制度は政権交代を起し安い政治制度とは言うけど、国民は政権交代を上手く使えてないのかなぁと思います。
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(若いっ!)

【了】


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「野党の戦い方」研究

どうも寅治郎トライです。

今日は国政における野党の戦い方を論じてイキたいと思います。今現在がJK連立成分が衆参両方で過半数を取っていると仮定します。そんな状態での野党の戦い方を考えます。

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【①先に衆議院選挙で過半数を目指す】
もちろん衆議院選挙で勝って過半数を抑えれば、現野党が新与党になれます。しかし!参議院では過半数はJK連立にあります。なので衆議院過半数を取って国会運営しても、法案は通り辛く、ちょっとヘマでもしようものなら参議院から大臣への問責決議案が撃たれます。『問責決議案は可決されても法的に何かするのか決まって無いから無視してもいい』という言い方もありますが、やはり国民から選ばれた参議院での意思を尊重して、近年では大臣交代が通例です。問責決議案を何度も撃たれて、大臣交代を繰り返してると、結局首相の任命責任どうたらの話しになり、最後には首相にも問責決議案が打たれて、国会が麻痺しかねません。なので現野党が衆議院だけで過半数を取った場合、現野党(新与党)は参議院での過半数獲得のため、引き抜き工作をしなくてはいけなくなると思われます。JK党も引き抜き対策するでしょうからつまり、野党は衆議院から政権を取っても、結局辛いんではないかとは思います。ただ『参議院から過半数を取りたい』などという願望が通る程、国政の権力闘争は甘くないので、その時が来たら衆議院からでも過半数を取るべし。

【②先に参議院選挙で過半数を目指す】
参議院で現野党が過半数を得ても、与党にはなれません。がしかし参議院過半数があれば、問責決議案が撃てます。問責決議案を撃ちまくれば、相当な内閣のダメージになります。追い込まれ内閣は、総辞職か解散を選択するにハメに陥ります。総辞職して新内閣ができたらまた問責決議案を撃ちまくればいいし、解散したら衆議院選挙で過半数を目指します。解散後の衆議院選挙で例えJK党が勝ってもまた問責決議案を撃ちまくれば良いのです。ただこのような参議院で先に過半数を取る手法は、与党を相当にダメージを与えることができるのですが、あくまで内閣を総辞職か衆議院を解散するかの判断は総理の専権次項で、総理によっては相当粘る人もいるでしょうから、正式な与党になれるまで時間がかかる場合もあります。またあまりに問責決議案に頼り過ぎると「政争ばかりだ!」と国民から批判も出るかもわからないので、参議院を取った場合、問責決議案と法案人質をバランス良くやって与党を追い込むのがよいかもしれません。

【③選挙で議席を増やして過半数に迫る】
選挙で一度で過半数を取らなくても『選挙前から比べるとだいぶ議席を増やした』『過半数に肉迫』という感じになれば、与党内で責任論が浮上して来ます。総辞職にでもなれば政権交代にはなりませんが一内閣を倒したことになります。例えその内閣を倒せなくても、内閣は何かしらの責任を取り、内閣改造か役職交代をし、総理のやり安かった万全の態勢を崩すことができます。 

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【④-1 与党の非主流派を引き抜く】
与党内でも、内閣周り・党執行部周りに採用されないで燻っている非主流派の議員がいます。イザ!という時になったらそういう議員を現野党側に引き抜いて、過半数を目指します。選挙無しで権力が取れるかもしれません。なので野党議員は、日頃から与党の非主流派と仲良くなっておきます。ただし引き抜かれる与党議員は結構大変な決断になると思います。土壇場で躊躇したり、野党側により大きな条件を出してくるかもしれず、引き抜く側も何人にも丁寧に対応してはいられないでしょうから、引き抜きは、引き抜く人数を最小限でできるよう、できるだけ野党が過半数に近い状態でやるべきだと思います。恐らく過半数から遠い議席数では引き抜きはできません。与党の非主流派も乗ってきません。なので過半数にならずとも野党は、議席数はできるだけ多く保っていないといけません。

【④-2 与党内の非主流とは?】
与党内の非主流とは政権運営に関与していない、あまり首相に信頼されていないか、首相と考えが遠いほぼ無役議員になります。当然本来『俺が俺が』の国会議員ですから本人達はその状態に悶々としています。なので与党内の非主流の議員は、非主流派同士でまとまり『野党とくっついて過半数割れ起こして政権壊しちゃうぞ!』みたいな素振りを見せて、自分も政権運営に参加したいアピールをする時があります。そうしたいと企んでいたりします。野党の引き抜きは、そんな与党内の非主流の心のスキを上手く突き、取り込むやり方口なのです。

【⑤スキャンダルで支持率下げ】
衆参の選挙が遠く、衆参共にJK連立に過半数を取られいると、やりようのない野党ですが、スキャンダルを探して騒ぎ立てれば内閣支持率が下がり、与党での内輪揉めを誘発して、首相おろしに発展するかもしれません。解散になったらよりGoodでしょうが、スキャンダル探しただけで総辞職まで行ったら立派なもん。また与党&内閣の支持率が低い状態とは、何かしら次の局面で野党が動き安い状態だということでもあります。

【まとめ】
他にもっと細かいことや、何かの変数で今現在誰も認識していないウルトラDもあるのでしょうが、大雑把に野党の戦い方を考えてみました。

【了】 

 

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