どうも寅治郎トライです。
読書感想文オフィサーが珍未来を予見します。
【独裁の宴~世界の歪みを読み解く~】
この本は佐藤優さん、手嶋龍一さんによる対談形式の共著で、過去の国際政治にあったメルクマーク的な出来事にふれつつも、主に2017年の世界で起こった事、日本で起こった事を中心に、インテリジェンス視点でドDeepに、あれやこれやを語っている本です。
【核兵器の効用】
本で触れられている印象的な記述に「核兵器のおかげで、貧しい国の北朝鮮が超経済大国のアメリカと対等に渡り合っている」という箇所があります。核兵器の殺傷能力の恐ろしさを改めて感じました。強烈な暴力を持つことで経済格差など、もろともせずに超大国をテーブルにつかせる手法。実際2018年に一度、2019年にトランプ氏と金氏は2度も直接会談している事実を見ると、核兵器の「使わない兵器」たる側面をモロに活用した例かもしれない。本来、飢えている民に再分配すべき富や資金を、核開発に回しているわけですから、国家体としての足腰が弱って来て、短期的にはアメリカとやり合えても、長期的には思わぬキッカケで瓦解するなんて言うけど、90年代には米vs北の構造はあったわけですから、後ろ楯国の隠れた支援が効いているのでしょうか。
【米国は他国を守るのか?】
他の作品ででもそうですが、本作でも手嶋龍一さんは『日米同盟がいつでもどこでもどんなケースでも磐石に発動するワケではない』と過去の事例から訴えております。アメリカはこれまで、スエズ動乱で同盟国の英仏とさえ反目したこと、冷戦の最中NATOは機能するのか欧州に疑問視される態度を取っていたことなどを例に上げております。またアメリカ本土に届かないからパキスタンの核を黙認している例も上げ、アメリカの本音と建前を指摘しています。パキスタン方式でアメリカが北の核保有を妥協するのではないか?というシナリオを聞くと、冷戦が終わってもうすぐ30年も経とうとゆうのに、核兵器の脅威はすぐにはなくならない現実に愕然とします。
【武器を持つことのディレンマ】
高度な技術が発達した現代の国際社会でありながらも、理性的で穏健な平和主義の思想が世界各国に浸透している訳ではありません。『暴力など無い方がいい』『戦争など無い方がいい』と分かっているけど『平和のために戦争の準備をしなくてはならない』という、ディレンマリーな立場をとらなくてはならない冷酷な国際社会の真理が、まだまだ全世界のスタンダードであるとの指摘に心打たれつ、胸が痛みます。
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