あ、寅治郎トライです。
今日も読書感想文。ゼエァ!白目。
【田中角栄 封じられた資源戦略】
この本は数年前の田中角栄ブームの時の本じゃありません!2009年頃の本です。本書では「アメリカが田中角栄失脚させた説」を匂わせつつ、田中氏がアメリカに疎まれたのは、田中氏がアメリカの資源戦略プランの範疇外で、資源外交をやったからではないか?という指摘をしております。田中氏が言ったとされる「石油の一滴は、血の一滴」というフレーズをパワーワードにし、その切り口から、資源が国際政治を左右する現状、資源国と非資源国、大国と途上国の関係のチョメチョメを描いた本です。
昭和のアメリカとの戦争の一要素で「アメリカから輸入してた石油をストップ宣告されたから」なんて言われたりしますから、国家にとって資源は、軍事力や経済力に並んで重要マターなのですなぁ。だから資源外交を舐めてはいせません。軍事力や経済力が国際関係のパワーバランスや権力を決定するのは周知の事実ですが、実は資源もそうで、資源あるなしで、国際関係の攻守が決定されたりします。ほいでもって田中氏はアメリカの想定外の所で資源を手に入れようとしていたフシがあり、
米「アメリカの想定外の所で資源を手に入れる≒田中はアメリカより権力で上に立とうとしている!?許さん!覇権国のアメリカより上に立つのダメ!絶対!」
とアメリカが田中氏をこう解釈したのではないか、ということです。田中角栄氏の時代では今風のエコロジーな思想などなく、資源がより政治関係に緊張をもたらしていたのかなぁと思います。まぁ今もですけど。
そして、更に本書が浮かび上がらせているのは、アメリカという大国との関係そのものです。アメリカは表では「日本は独立国だ。」とヨイショしますが、まあ心の中では「手懐けていたい、格下の子分」と考えているような所があるのかなぁ、と思うのです。一応先進国で頭角を表してる日本にすらそんな感じなんだろうなぁということ。まあ、日本の安全保障を握ってるし、仕方ないっちゃ仕方ないんですがねぇ。じゃかといって、今すぐ日本は自前で安全保障の全てを賄う気があるのか?と言われたら頭抱えちゃいますよね。
田中角栄氏の資源外交が、アメリカに歯向かう行為だったのか否か。真に国家の自立とは何か、考えるための資料に成りうる本です。
田中「おい、君。ちょっと頼みたいことがあるんだが。ところで君、名前なんだったかね?」
部下「はあ。斎藤ですけども。」
田中「ばかもん!そんなことは知っておる。下の名前を聞いているのだ!」
○下の名前を聞くフリして、苗字を思い出していたらしいです。ってホントかよ!?
- 作者:山岡淳一郎
- 発売日: 2009/10/22
- メディア: 単行本
【了】
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