どうも寅治郎トライです。
今日も読書感想文、密室で5人で書いちゃうよ!
【日本政治のウラのウラ】
この本は元総理大臣の森喜朗氏が、ジャーナリストの田原総一朗氏を聞き手に、語り下ろしのような感じで、森氏が現役であった頃に起こった政治の出来事を回顧している本です。まあまあな暴露話も出てきます。
○「中×根さんは最後はカネで動く」
○「人格者みたいに言われてる×平さんのイジワルは有名」
○「角さんは困ったらワアハイハィヒャヒャヒャヒャと言う」
○「福田さんはホーホーホーホーと言う」など。
読んで感じたのは、森氏は、
「オレが!オレが!」のを政治家ではなく、
「カネで!カネで!」の政治家でもなく、
「メディア!メディア!」の政治家でもなく、
「人間関係!根回し!」の政治家なんだなぁということ。
「人間関係や根回し」を政治力に変えて政界の海を泳いできた人のようです。因みに森氏の「人間関係や根回し」は自民党内だけでなく、社会党や共産党の人々にも及びます。政敵でも日頃から何かしらのコミュニケーションを取ることがあったようです。森氏の回顧によると「人間関係や根回し」で一国の議会を動かすことができたということですから人間関係や根回しはちゃんとやれば力になる、馬鹿にしてはいけないんだなぁと思いました。「人間関係」が機能すれば、是非は別ですが、危機的状況の時、自社さ政権のようなウルトラDな選択肢も増えるワケですからね。
また、この手の「人間関係」「根回し」「コミュニケーション」的な手法を巡っては、森氏と森氏よりも下の世代では感覚が違うようで、最近の若い世代は「人間関係や根回し」に時間を割かないことにチクリと思う所があるようです。
まあ「若い時期に何かが上手くいったり、何かが手に入ったりすると、全て実力で手に入れたかのような錯覚を覚えガチだし、競争を自前で養った能力だけで勝ったような気になるもので、実はその能力を機能させるのに、己の能力とは別物の先人が作った人間関係か、縁ある人との人間関係を利用した側面があることを忘れてはならない」ってことなんでしょうけど、政界にもこの手の問題があるんすねぇ。
また興味深い回顧に、森氏が総理になる以前は、経世会が概ね自民党を仕切っていたため、新聞マスコミの中枢には親経世会の記者やTVマンが多くいたそうです。その中で突発的に清和会から森総理が出たもんだから、当時の新聞マスコミ関係には、森氏の手法などではなく森氏自身を気に食わなく思う雰囲気があったと言います。故に森氏へのボロカスな攻撃につながったそうです。そんなマスコミ報道で作られた森喜朗像とはちょっと違う森氏が、この本では炸裂しているので一読の価値有りと存じます。
いつか音声化した「ワアハイハィヒャヒャヒャヒャ」を聞いてみたいです。
【了】
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