寅治郎トライのラジオブログ

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小沢一郎「日本改造計画」読書感想文

どうも寅治郎トライです。

読書感想文を剛腕で書きます。
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日本改造計画
こちらの本は、政治家・小沢一郎さんによる著作です。1993年に発売され、ベストセラーにもなった本です。規制緩和、軍隊の正式な保持、などの政策を掲げ、『日本を普通の国する』という触れ込みで書かれました。といっても、最近の研究では、小沢さん本人が隅々まで書いたのではなく『当時の小沢さんの主張に共鳴した中堅・若手の官僚、評論家、学者の方々が書いた内容を小沢さんが決裁して世に出した』ということがわかっているらしいです。まぁ当時の小沢さんは忙しいでしょうからネ。

【権力の源泉】
小沢さんの権力を分析してまみす。新人~94年くらいまでは、自民党最大派閥の田中派に属していたことが権力につながった風に思います。また小沢さんを指して『田中角栄氏の寵愛を最も受けた人物』という言い方がある通り、時の政界の実力者・田中角栄に見入られたことが大きなファクターに見えます。田中角栄氏は長年自民党の最大派閥の長として君臨し、隠に陽に日本の政治史に莫大な影響力とインパクトを行使してきた方ですから、そのような人に目をかけて貰っていたとなると、それだけで政界では一定の権力になったのではないかと推察できます。もちろん政界は魑魅魍魎が跳梁跋扈する世界ですから、小沢さんご本人の実力もあっての権力ですが。1987年には小沢さんは、竹下派の中心メンバーにはなりましたが、それでもまだまだ時代的に田中角栄神話には一定の力があったため、田中角栄を師事していたことが小沢さんの権力にはなり得ていたのかな、と思われます。そして89年海部政権時代、48歳の若さで自民党の幹事長に就任します。

90年 湾岸戦争 勃発

91年 湾岸戦争 終結

93年 日本改造計画を出版

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湾岸戦争ワシントンポスト事件】
日本は湾岸戦争で130億ドルを提供したのに湾岸戦争終結後、クウェートが出したワシントンポスト紙での感謝広告に『JAPAN』の名前が載ってなかったということが話題になりました。結局、増税までして資金を捻出したのに、国際社会では認められなかったということ。カネだけ出しても汗をかかなくては敬意を得られかったということ。このことは取り分け外務省に強いトラウマになったといわれております。これがキッカケで、外務省中枢では少しずつ自衛隊の海外派遣(軽い武力行使も含む?)への道を模索する流れができていったそうです。そんな事情があったため、湾岸戦争後の外務省内で『普通の国家を唱えていた小沢一郎のシンパが急増した』と元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏が証言しています。角栄の秘蔵っ子ということで得ていた権力に、湾岸戦争後に外務省が小沢さんについたことで、小沢さんの政治家としての基礎権力がより磐石になったのではないかと推測されます。そのようにして、元々強かった権力に更なる自信を深めた小沢さんは1993年の政変で自民党を飛び出し、細川政権樹立を成し遂げたのではないでしょうか。

日本改造計画

日本改造計画

  • 作者:小沢 一郎
  • 発売日: 1993/05/21
  • メディア: ハードカバー

【了】


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