寅治郎トライのラジオブログ

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鈴木宗男・佐藤優「北方領土・特命交渉」読書感想文

どうも寅治郎トライです。

読書感想文+αで解決だ!
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北方領土・特命交渉】
この本は鈴木宗男さんと佐藤優さんの共著で、お二人が北方領土交渉に携わっていた時のあれやこれやを語っている本です。読むとけっこうエグイことが書いてあって、北方領土問題は一般素人から見ると、何十年も解決していないので膠着状態なのかな?などと思ってしまいますが、水面下ではけっこうなドタバタがあったことがわかります。

【2島引き渡し論】
北方領土交渉に関して、佐藤優さんと鈴木宗男さん勢力は、2島+αでの解決を模索していたといいます。佐藤さん鈴木さんは関わった外交交渉から「4島返還ではソ連・ロシアは絶対に乗ってこない」という感触を得ます。そしていつしか「絶対に乗ってこないことに固執して、時間と労力を浪費するよりは、妥協した先で得られる何かに知恵を使うべし」という発想になります。近年、安倍政権・プーチン政権になってから、2島引き渡し論が急速に知られるようになりましたね。安倍・プーチン間の2島引き渡し論の叩きになっているのが、佐藤さん鈴木さんの模索していた2島+αなのではないでしょうか。安倍さんと鈴木さんは頻繁に会っているという情報も聞きます。

【妥協か固執か】
領土問題じゃなくとも妥協か固執かは人生の思想的なテーマでも良くあります。「原理原則を主張するのは初志貫徹なのか思考停止なのか」「柔軟なのか硬直化なのか」「妥協は死」「妥協こそ勇気」・・・etc。領土問題は実は深い!
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ソ連&ロシアの安全保障の傾向と推測】
ソ連&ロシアは国土が広くまた寒いので、軍隊を展開させたり、移動させたりするのが大変だったりする。国土が広いと国境を接する国も多くなり、軍事事情が複雑にもなる。

○なので東で有事、西でも有事、のような同時多発的有事を警戒している。実際第二次世界大戦時には、ソ連と日本がノモンハンで交戦後に(いずれソ連にちょっかいを出すと思っていた)ドイツと不可侵条約を結んだ。恐らく日本と、ドイツを同時に相手にするのを避けるため。

○そして自国の周りを衛星国で固めておきたがる。恐らく自国内が攻められてガチの有事になる前に防人的に衛星国に戦ってもらって時間を稼ぐなり被害を最小にするため。なので近年の東欧のNATO加盟を苦々しく思っていて、その臨界点に達したため、クリミア併合をやってのけた。ウクライナは親米になってもせめて黒海制海権とあの地域の要衝となるクリミア半島を取っていたいという安全保障的な心理が働いた。

○広い国土で軍を動かす負担を減らすために、スパイ活動が冷戦時代から盛ん。平時からスパイで敵国のリアルな動向を探ったり誘導などして、軍の出動を抑えようとしているのでは?(軍出動に消極的という意味ではない。)

とまあ、あれこれ推測してきましたが、「国土が広いこと」がロシア/ソ連の安全保障観念に影響を与えているのではないだろうか?という結論。

(勝手な推測なので真実を保証するものではありまんYO!)

北方領土「特命交渉」

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【了】


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