寅治郎トライのラジオブログ

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岡崎久彦「情報・戦略論ノート」読書感想文

どうも寅治郎トライです。

皆さん、情報ですかーーっ!情報があれば何でもできる!

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【情報・戦略論ノート】
この本は外交官、外交評論家で活躍された岡崎久彦さんの著作です。岡崎さんは外務省でも情報畑が長かったそうで、情報と軍事・戦略の関係と重要性を本では主張しています。出版は1984年の本で、米ソ冷戦中の本ということになるので、エピソードはそれまでのソ連絡みのモノが多い感じがします。ですが国家単位とは別のテロや暴力が溢れる昨今にも通ずる知見のある本だと思います。

【昭和の戦争で学ぶべきは?】
昭和の戦争に対して色んな意見がありますね。戦後のヒダリーの人は『戦争嫌悪』、ミギーの人は『日本賛美』など、現在も声高に叫ぶ方が大勢いらっしゃるようです。確かに戦争は最終的には人を不幸にしますし、我々日本人の先祖が持っていた西欧の科学では計り知れなかった知恵と根性は見上げたモノです。しかし、それらはややすれば『現実無視』か『内輪の盛り上がり』に淫してしまう可能性があるように思います。ましてやヒダリーの勢力もミギーの勢力も、論などといって何十年もの間互いに、目の敵にして、攻撃し合うことに熱中し過ぎているようにも見える。しかし!先の戦争から学ぶべきは、どちらか一方に偏り、もう一方と言い争う態度ではなく『人間と軍事力との適切な距離感』ではないかと思うのです。日本の近現代史は、軍事力の弱いアジアが欧米に対抗できない様を見て明治維新を試み、軍事力を過信して失敗したのが昭和の戦争と解釈できます。トドの詰まり、軍事力は無さ過ぎてもダメ出し、有りすぎてもダメ。軍事力アレルギーが過ぎても駄目だし、軍事力使いたい放題でも駄目なのです。そんな『人間と軍事力との適切な距離を保つその根拠になるのが「情報」なのだ』と伝えているのがこの本です。

【人間と情報の適切な距離】
更に本を読み進めて行くと、情報の『人間と情報との適切な距離』問題にも思索が及ぶかと思います。人間は完全完璧な客観思考にはなれず、日々情報を意識している人達でも、その時腕力が強いか、声がデカイ人の情報を採用してしまいガチなんてこともあるのです。本書は政治軍事エピソード中心の内容ですが、そこから俯瞰すれば『情報』そのもののを論じているという読みもできます。翻って高度情報化社会などと呼ばれている時代は過ぎ、5Gが見えている超々々高度情報化社会にも示唆的で、『情報』についての基礎認識にも役立つ本です。

【了】


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