寅治郎トライのラジオブログ

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草下シンヤ「裏のハローワーク/交渉・実践編」読書感想文

どうも寅治郎トライです。

ハロワに行ったという達成感だけでウマイ酒が飲めます!
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【裏のハローワーク/交渉・実践編】
こちらは裏社会・アングラ系の著作を得意にされているライター草下シンヤさんの著作です。以前出版された『裏のハローワーク』の第2弾的な位置付けの本になります。前作は世間から裏っぽいと思われている職業を紹介する内容でしたがこちらの本は、裏っぽい立場の人が普段やっている交渉術を紹介する内容になっております。大体のページが裏の世界や極道の世界からエピソードを得ていますが、そこは遠い世界の話としてエンタメ的に読むもよし、何かを組み替えれば一般人の人生にも活用できると思って読むもよし、現代のホラー作品として読むよし、複合的な読みができるかと思います。複合的な読みができる本こそ、名作だとか名作でないとか、誰かが言ったとか言わないとか。
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【裏の世界は文武両道?】
まあ概ね、わかってはいましたがあちらの世界の方々の交渉力の源泉になるのはやはり暴力。あるいは暴力にまつわる恐怖があげられるようです。じゃ、かといってただオラついて暴力×暴力しているのか、あるいは暴力&暴力しているのか、はたまた暴力of暴力しているのか、と言われたらそうではないらしい。暴力へ至ることももちろんありますが、多くが暴力に至る寸前の覚悟のようなものを交渉相手に伝わるよう、時に迫真の演技で、時に環境を整備したりして、時に意図的に工作して表現しているようです。そこで伝わった覚悟で交渉相手に妥結か譲歩を迫るのが基本理論らしい。まとめれば、裏の方々は交渉で暴力という武力に頼っているようで、実は演技や環境整備や工作などの知恵という文化性にも労力と時間を使っている?そんな見方をすると、交渉の要諦は文武両道にも思えくる(武は武道じゃなくて武力ですけどね)。更に交渉時、文武両道性がスパンとハマレば芸術点まで見えてくる。とまあ、この本はそんな複雑な交渉の世界を覗き見できたりします。



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【裏が表で、表が裏で?】
かように考えておりましたら、裏の世界の文武両道性は何かに似ていると思いました。それはズバリ国家間の外交関係!国際政治ではまだまだ武力が決め手で何かが決まったりしつつも、ただの武力だけで決まってはケシカランというので、国家間の衝突に至らぬよう外交官やらスパイやらが情報収集したり、妥協案やらを模索したりしています。そう思えば、裏の世界や極道の交渉は、実は普遍的な技だったりするのかも。そうなるともはや、何が裏なのか表なのか判然としない。実は裏扱いされているモノにこそ、人間の真理が含まれていたりするのかもしれない、そんなお話。

裏のハローワーク 交渉・実践編

裏のハローワーク 交渉・実践編

【了】


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