どうも寅治郎トライです。
お肉体労働でお肉迫ッ!。
【きっついお仕事】
こちらはフリーライターの和田虫象さんが『裏モノJAPAN』でやっておられた連載をまとめた本になります。『裏モノJAPAN』の連載らしく、世の中のエッヂを覗くため、和田さん自身が様々なキワキワのお仕事に実際就いてみて、その業界の体験談をあれこれ語る内容になっております。本で紹介されているお仕事は、内容は皆過酷だし、面接なんてあるようで無い、安全講習も無く即現場、業務中起こるグレー事も気にしない気にしない、雇用主も従業員がバックレるのを想定内にしている、とまさにタフとワイルドな世界観を持つモノばかりです。読めば、男一匹が体一つで食ってくよな、ハードボイルドな読後感を得られるでしょう。
【ドーランの下に涙の?】
市場に『商品』や『サービス』という定義で出回っているものは、お客さんの需要にギリギリまで寄せるため、原料や人の所作の余分な側面を削ぎ落とし、見栄えするよう整えたりしているもんなんだと思います。それらはある意味での下準備や下処理のようなもの。『きっついお仕事』はまさに『商品』や『サービス』が出来上がる過程の下準備や下処理のような役割を持ち、本書は『便利で華やかな消費社会の下に涙のきっついお仕事』そんな資本主義社会の二重構造が描写されております。つまりはエッヂを覗いていたつもりが、いつのまにか巨魁なる資本主義にお肉迫している本でもあります。
(お肉迫イメージ図)
【荷物仕分けはお肉体労働ッ!】
私も僭越ながら『きっついお仕事』と自ら勝手に定義する運送会社の荷物仕分けの仕事をやっていたことがあります。一晩中、学校の体育館の何倍もの面積に敷き詰められた倉庫内のコンベアー郡やローラー郡をまたぎ、時にその上を走ったりして荷物と格闘しておりました。さばく荷物の量がエゲツないので信じられないスピードが要求されたりします。肉体的にキツく休日は疲れも取れずただ寝てるだけ。倉庫の運営上、火気厳禁なのか冬は極寒、夏はただ暑い。そうして仕分け、積み上げたトンデモな荷物の量は人の欲望の数。私自身そのような消費社会の下支え的な仕事をしていたことがあったため、本『きっついお仕事』を手に取るキッカケになったのでした。
と言いつつも私が体験した荷物仕分けの現場は、本『きっつい仕事』で紹介されたような蝶野正洋ルックの怖面リーダーなどはいなくて、きっつい所もありましたがまだまだイージーな方であったんだなと本を読んで相対化できました。本来一瞬で判断しなければならない荷物の伝票を、慣れていない新人の私が2秒見ただけで恫喝された、本当にイージーな現場だったんですね😊
- 作者:和田虫象
- 発売日: 2017/05/15
- メディア: 文庫
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