寅治郎トライのラジオブログ

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「二分間の冒険」岡田淳 読書感想文ver.2

どうも寅治郎トライです。

ウルティモドラゴンの中身は浅井嘉浩氏です。
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【二分間の冒険】
こちらは作家・翻訳家・教師の岡田淳氏の作品です。元々本好き小学生とかではなかった者なんですが、小学生の頃読んだ本で唯一記憶に残っているのが『二分間の冒険』だったもので、何かのした拍子で最近また読んでみようと思い読みました。竜だとかしゃべる猫だとか出てくるんで、けっこうな感じで児童向けなのかなぁとも思っていたのですが、改めて読み返してみたら、現代の大人の問題とも読み取れる箇所が多数あり、意外な発見がありました。話は反れますが昨今、ライトノベル界隈では『異世界モノ』が流行りだそうです。『二分間の冒険』も異空間が物語の設定なっています。初版が昭和60年だそうですから実は『異世界モノ』は普遍的?
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【選民意識か協力か】
作品中、印象的と思った箇所の一つに、子供達が『選ばれし者』というプライドを捨てて他者との協力の道を模索するシーンがあります。物語に登場する子供達は皆、自分達が『竜を倒す選ばれし者』と老人達に教え込まれます。当初は子供達もそれを信じるのですが、時を経て『選ばれし者』という教えは子供達を誘導するための嘘だったと知るのです。誰だって少しは『自分こそが選ばれし者』のような選民意識を持っていたりするとは思いますが、人間は選民意識が強いと他者との協力を拒む傾向があるように思います。また選民意識が強いとそもそも人は離れていくもの。選民意識を持って入れば気分がいいのですが、個人の力にも限界がありいずれ壁にぶつかる。そんな、他者の協力を得うとする時の心構えや条件が物語で示唆されているように感じました。協力してこその世の中であるならば、人は自分の選民意識のあり方にどうにか折り合いつけねばならないのではないでしょうか。



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【団結パワー】
翻って現代政治。特に昔から野党系政党などは内紛が多いイメージがありますよね。政権取っても内輪モメで崩壊。ちなみに現行の小選挙区制では野党でもまとまれば勝てる風に制度設計されているというのに。何故なのか?側聞するに野党系の方は●●大学卒業とか●●修士号取ったとか●●政経塾出身だとか、若くしてとっても立派な肩書きを得た方が多いんだとか。『二分間の冒険』に習えば若くして得た立派な肩書きは選民意識に傾き安い。個人活動で選民意識持っているなら構わんけど、まとまらなきゃいけない時に選民思想が邪魔をしてるんではないだろうか。『二分間の冒険』では子供達がまとまって恫喝することで亜空間の絶対者・竜に圧力をかけて竜に勝利するという内容が描かれています。つまり肩書きよりも団結することで絶対者を倒す突破力にしている。政治の世界も自分のプライドを折って、まとまればパワーになるんじゃないんすかねぇ、と思ったりしたフリをしてみました。
 まあエラそ~に政治を語りましたが私は特に与党好き野党好きとかはないで、そこんとこヨロシク!

【了】



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