寅治郎トライのラジオブログ

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吉本佳生「金融工学~マネーゲームの魔術~」読書感想文

どうも寅治郎トライです。

読書感想文工学で無限の富みを得たいです。
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金融工学 マネーゲームの魔術】
こちらは経済学者の吉本佳生さんによる著作です。『魔術』という言葉を冠した本のタイトルですが決して、えげつない富みを生む金融商品が紹介されているとかではなく、金融の基礎や金融工学によくある手法などを優しく初心者向けに解説してある本です。 本書では世間に蔓延る「金融工学でボロ儲け!」的な考え方に対して、一貫して懐疑的なトーンが貫かれております。金融工学を礼賛する著作郡や、金融工学を過度に持ち上げる時代の雰囲気に騙されないために「金融及び金融工学を正しく学んでおきましょうネ」って感じの本です。解説は難しい理論や細かな設定は省略してあったりするので、頭が??の私でもわりかし楽に読めました。

金融工学の本質】
結局、本書では『金融工学とはサヤ取りである』と喝破しております。サヤ取りチャンスは存在するが、いつでもどこでま毎回おいしいチャンスがあるわけじゃない。そういう不確かなものを追いかているのが金融工学だそうです。

【金融の意義】
金融とはお金の貸し借り。お金の貸し借りとは、お金の切った張った。お金はある意味での数字なので、柔軟な視点を持てば、色んなパターンの切った張ったができるツールです。複雑でイベント過多で何かとモノ入りな現代社会では、お金の切った張ったを上手くこなせた方が、物事をスムーズに進められる。物事をスムーズに進められれば、人生をいい状態に持っていける。こんなのが金融の意義かな、と思われます。経済や金融は、適切に行っていけば人間の生活に資するツールや技術になるのですから、これからも研究やら洗練は進むでしょう。
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【魔力・魔術】
しかし一方で、適度な範囲で善用するのが目的で作られたツールや技術が、本来の意図とは違った使われ方をしたり、本来の有り得べき態度が無視されて使われる、なんてことが世の中にはあります。特にお金は、使えば充足や満足や快楽を与えくれるツールですから「払われるべき苦労、労力、哲学など煩わしいなんちゃらを取っ払って、手っ取り早くありつきたい!」人をそんな気持ちにさせたりもします。つまりお金には魔力があります。そんな魔力に取り憑かれた人が、本来そこまで万能なワケではない、魔術にもなっていない金融工学を魔術視してしまうのかもしれません。そういう心理を背景に金融工学ブームがあるのかなと思いました。

【了】


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