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内田義彦「資本論の世界」読書感想文

どうも寅治郎トライです。

読書感想文を搾取されています。
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資本論の世界】
こちらは内田義彦さんによる著作です。世に有名なカール・マルクスの『資本論』の解説、補佐テキストの主旨を持つ本です。資本主義を考察した本が『資本論』で、『資本論』を考察した本が本書、という位置付けになります。

【今こそ資本論
なんだかんだ言っても90年代初期のバブル景気辺りまでは、終身雇用などが生きていて、グローバル競争も今ほど激化していなかったので、企業と労働者の思いの行き違いはあれど、まあまあやってこれた。それが少子化・平成不況などの社会不安を抱えつつ、90年代後半からは、少しずつ終身雇用が崩れるなどし、社会に於ける企業と労働者の問題がより鮮明化した状態になってきた、というのが私の認識です。一度は豊かさと冷戦終結で、下火になった風にも思えた『資本論』でいう所の資本家・労働者の疎外・搾取の問題が時を経て、再びリアルになったとも言えます。そんな時だからこそ、資本主義を考察した本『資本論』を読んでみるのも一興かと思います。ただ『資本論』は、忙しい現代を生きる人間にはとても長尺なので、『資本論』を考察した本などから入って行くのがよろしいかと思います。「資本主義には問題があるから、ただちに止めて社会主義革命だ!共産主義革命だ!」という態度は取らないのが現代社会を生きる人々の大勢であり、磨き上げてきた総合的歴史貫通的な理性であり知性でしょうから、『資本論』の資本主義の本質を分析描写した部分だけに感応し「世界同時××主義革命!万歳!」みたいなオチに嵌まらず、改たなオチを、高度な情報化社会を生きる我々ならきっと模索できるハズ。

【資本主義の問題は資本主義で】
かつて社会主義を標榜していた国が、いつのまにか資本主義国になった、なんてことがあります。社会主義路線が行き詰まって資本主義路線になった、ということなんでしょうが、この変容は非常に示唆的だと思います。かつての社会主義国社会主義路線が行き詰まって、『新・社会主義』みたいな路線にはならなかったのです。社会主義路線が行き詰まって、それまで対立していたハズの『資本主義』路線へと移行したのです。あるいは言の葉の定義では『新・社会主義』風に宣っておきながら、実際は資本主義をやるようになったり。それもそのハズ、人類は大昔から『交換』でモノを得る行為を当たり前のようにしてきたのです(人類で発見された最古の貨幣は紀元前のものだそうです)。つまり近代資本主義は、人間が昔から持つ『交換』という営みを発展・延長させて成立したシステムと言えるかと思います。なぬで資本主義は人間の摂理に敵っている。もちろん問題はあるが、それは社会主義では解決されなかった。資本主義の問題は資本主義で解決しましょう、というお話。

資本論の世界 (岩波新書)

資本論の世界 (岩波新書)

【了】

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