どうも寅治郎トライです。
読書はインフォメーション。読書感想文はインテリジェンス。
【賢者の戦略~生き残るためのインテリジェンス~】
こちらは外交ジャーナリストの手嶋龍一さんと、作家で元外務省主任分析官の佐藤優さんの対談本です。2013年、2014年辺りの世界情勢をインテリジェンス視点で解説&分析しています。新潮新書でのお二人の対談3部作の3作目になります。
【平和は暴力でできている?】
「平和を欲するなら戦争に備えよ」という格言があります。この格言は『敵が奮ってくる暴力に対して、こちらもそれなりか、それ以上の暴力を用意しとけば、一定の抑止力にはなるよ』という意味です。ハッキリ言って21世紀になっても、現存する平和と呼べるような状態は、上のような格言の元に成り立っていると思います。『お互い平和が大切だと分かり合ってるから、他者のことを思って、互いに武力を捨てて争わない』という態度ではありません。互いに武器を向け合って『自分が撃ったら相手に撃たれる。だから今は動けない』そんな均衡状態を作って、それを平和と呼んでいるのです。現代の国際社会の平和とはそんなモノです。しかし当たり前ですがこういう平和は完璧ではなく、未来永劫続く保証はありません。相手陣が自分らが持っている武器よりも強い武器を開発して、こちらにその銃口を向けたら、今の均衡状態は縮小させられてしまいます。なので今の均衡状態を縮小させられたくなければ、自分もより強力な武器を開発しなければなりません。こんなが国際社会の冷厳な真理ではないでしょうか。
【湾岸戦争でのトラウマ】
2015年安倍政権は、安全保障関連法(安保法制)なる法案を成立させました。限定的に条件付きでですが、集団的自衛権を認めた内容になっております。それまではいかなる場合も他国との武力衝突はダメだったので、方針転換となる出来事だと思います。実はこの方針転換には伏線があったようです。それは日本が湾岸戦争に置いて130億ドルも資金提供したのに、クウェートが出した世界各国の名前を載せたお礼の広告に、日本の名前を載せて貰えなかったことです。増税までしてお金を捻出したのに、こんな嫌がらせかイヤミのような真似をされた事に、当時の外務省は傷付き、トラウマになったと本では触れられいます。それがキッカケ外務省は集団的自衛権を研究するようになり、時は流れ、安全保障に積極的な安倍晋三氏が総理になったことで、安全保障関連法成立に至ったということだそうです。『安保法制はイケイケの安倍氏がやったこと』と思われがちですが、外務省の意向でもあったということです。
【要衝の国】
他、本で触れられているのは要衝の国のことです。要衝の国とは『大国と大国の間にあるような国のことで、大国に利用されたり、大国を利用したり、大国間の触媒になったり、はたまたその多国籍性に目を付けて別の国が介入してみたり、商売にはなるが戦火に巻き込まれ安い』そのような星を持つ国のことです。特に2014年にはクリミア併合などもあり本書では、ロシアとドイツ間の要衝の地・ウクライナがインテリジェンス視点で語られています。要衝の地の歴史・民族・周辺国、その他の要素を具に見ると、激アツインテリジェンス事に出会えるのです!
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